屋久島

ちょいと屋久島まで ⑤白谷雲水峡〜苔むす森

屋久島2日目!

ついに、念願の縄文杉への道のりがスタートです!

 

4:15 宿出発

お弁当を受け取って、バイクで真っ暗な道を走っていきます。山道を上っていくので、クネックネのクネ道です。

外灯もない道を走っていくので、灯りはバイクのライトのみ。正直、怖かったです…。バイクを止めて電源を切ると、もはや闇です。山が奏でる不気味な音がうっすら聞こえてくる味わったことのない闇でした。

ですが、空を見上げれば見たこともないような星空が!これは本当に感動しました!(この星空写真を撮れる技術が欲しいと切に思う…)

 

4:45「白谷雲水峡」到着。

 

到着して、想像以上の暗さにまた怯える…。

 

そして、気がついた。

 

 

ライト忘れた…

 

 

事前に縄文杉トレッキング情報はリサーチしていました。そこには、ヘッドライトが必須であるとご丁寧に書かれていたのに、僕はそれを買い忘れるという痛恨のミス…。

 

もしかしてと思い、管理事務所のおじちゃんに「ヘッドライトって売ってますか?」と聞くと、「ここにはそんなもんねぇよ!5:30くらいに日の出だな。」と一言。

道の分からない初トレッキングを暗闇で行う勇気はなく、日の出を待つことに。山は、真夏であっても朝方は冷えます。上着を着ていましたが寒い…。

そんな中、管理事務所のおじちゃんが「暗いだろ。」と言って、ランタンを持ってきてくれました。

僕は、こう思いました。

 

 

え、天使って屋久島出身?

 

 

ランタンの優しい灯りを感じていると、「これでも飲んであったまれ!」とコーヒーを持ってきてくれました。

しかも、ミルクと砂糖入り!僕が両方を入れる人であると知っていたということはほぼ間違いない。

僕は確信しました。

 

神様は屋久島にいた、と。

 

日本の八百万の神という、万物に神が宿るという考えは好きです。時には人の発する言葉や思いも神になったりするのではないかと、しみじみ考えてしまいました。

正直言うと、最初に「そんなもんねぇよ。」と言われた時は「はぁ?」と軽く思ってしまいました。そんな言い方しなくてもと思ってしまった自分が恥ずかしい…。

ぶっきらぼうで頑固だが、情に熱くつながりを大切にするこの感じ。単純に、僕もこんな人になりたいと思いました。

ランタンに見たことない虫が寄ってきたので、パシャり!

(これ、何虫?)

 

ランタンとコーヒーと人のあたたかさを頂いていると、うっすらと空が明るくなってきました。時間は5:15。おじちゃんにお礼を言ってランタンを返します。

無事におじちゃんの顔をまた崇められるように頑張ってくるよ!

よし、行ってみるか!

 

5:20 白谷雲水峡出発

 

そういえば、僕が出発するまでで先に出発した人は1組(3人)のみ。

その組は、ガイド1人と観光客2人。ガイドをつけるとお金はかかりますが、様々な屋久杉の情報を教えてくれるとのこと。ですが、今回は自分の力だけで自然と世間話でもしながら、自分のペースで登りたくて一人を選んだことを思い出しながら、一歩一歩足を進めていきます!

 

日が出始めたといっても、まだこんな感じ。

怪我をしないよう慎重に。

 

ルートは、このピンクリボンを辿っていきます。言うなれば、このピンクリボンが僕のライフラインでもあるわけです。

もちろん、人生でこれほどまでにピンク色に注目したことはありませんでした。

見失わないように確認しながら登っていきます!

 

ですが、このピンクリボンの一個一個がなかなかの距離です。暗さもありましたが、目を凝らしながらの登山は神経をすり減らされます。

 

途中にあるこのような看板で、何度もルートを確認&こまめな水分補給こと「こま水」タイム!

 

パンチのある杉の下を通ります。その名も「くぐり杉」

杉って、見るものではなく、くぐるものだったんですね!(違う違う)

そして、なんだか股の下をくぐってる感でちょっと恥ずかしくなる…笑

 

 

大きな切り株。「シカの宿」

写真を撮ろうとして切り株の中を見ると衝撃が走りました。

シカの宿ちゃうやん!!

 

関西の人であれば、きっとこう突っ込んでいたのではないでしょうか。

その日は、「カエルの宿」でありました!

さらに歩を進めていくと、ますます森が深くなっていきます。

 

普段は見ることができない巨木が、いたるところに凛と佇んでいます。

森がモスグリーンに。まさに苔の宝庫です。

すると、出会いは突然に!

6:45「苔むす森」到着です!!

ここは昔、「もののけ姫の森」と呼ばれ、その看板も設置されていましたが、多くの観光客が足を止めて周囲を踏み荒らした結果、名称が変わってしまったそうです。

確かに、観光客としては一生に一度かもしれないこの場所で写真に収めたいという気持ちはわかります。でも、この景色がどのくらいの年月をかけて築き上げられてきたのかということに、ちょっとでも考えを向ける必要があることを痛感させられました。

調べてみると、多少モデルとして使われた可能性はあるとしても、基本的には白谷雲水峡と映画「もののけ姫」は無関係とのこと。

と言っても、あの世界観を目の前で感じるには十分すぎるほどの景色です。

僕も、周囲を荒らさないようにここで少し休憩。この少しの休憩が、本当に大事なんだなぁと感じたのは、しばらく後のこと。

疲れたなぁと思ったらペースを落としたり、水分補給をして休息をとるという基本的なことを自分で気がついて実行することが、一人で行く縄文杉トレッキングには必要だと思いました!!

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